平成29年度 佐久医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1077 282 340 606 699 1106 2565 3031 2229 364
60歳以上の患者割合は66%と高齢者の割合が高くなっています。
周産期センターとしての機能も充実しており0~9歳児の患者数も多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 化学療法あり 116 6.89 11.99 0.94% 72.27
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等 生検法あり 69 2.75 3.59 1.45% 74.07 気管支鏡・経皮的気管支肺生検
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等なし 44 19.09 19.65 6.82% 71.39
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術・処置等なし 27 21.22 23.68 14.81% 72.81
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術・処置等なし 24 13.54 14.6 8.33% 69.58
呼吸器外科、放射線科、病理、集中治療室、など関係部門と連携をはかり、幅広く変化に富む呼吸器疾患に常に素早く対応できるように努力しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 心カテあり 296 2.3 3.03 0.00% 70.23 心臓カテーテル検査1
心臓カテーテル検査2
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 123 4.15 4.62 0.81% 69.19
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 94 9.36 11.21 5.32% 79.6 ペースメーカー植え込み術
050130xx99000x 心不全 手術処置等なし 87 17.76 17.71 12.64% 80.54
050130xx9910xx 心不全 心カテあり 47 15.02 15.87 2.13% 71.43
急性心筋梗塞や急性心不全などの循環器緊急疾患に24時間365日対応しています。冠動脈疾患や末梢血管疾患に対するカテーテル治療、不整脈や重症心不全に対するペースメーカー治療など高度で専門的な治療を中心に行います。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 150 8.19 10.61 9.33% 77.18 経皮経肝胆管ドレナージ
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 74 8.81 11.44 0.00% 73.28 経カテーテル肝動脈塞栓術
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 39 6.38 8.73 0.00% 75.36 内視鏡的粘膜切除術 胃
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 40 6.55 7.87 2.50% 71.63
06007xxx99000x 膵臓、脾臓の腫瘍 手術・処置等なし 37 8.41 9.83 5.41% 70.57
消化器疾患全般(消化管、肝、胆、膵)の診断・治療を行います。
日々進化する知識・技術を取り入れながら、高性能機器(超音波、CT、MRI、内視鏡、X線透視)を用いた的確な画像診断、最新の治療(抗がん剤治療や緩和治療を含めて)など、最善の医療を各臓器の専門医の協力のもと提供します。
内視鏡内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 144 6.39 8.73 0.00% 75.6 内視鏡的粘膜切除 胃
060010xx02x00x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 内視鏡的食道粘膜切除術等 66 5.89 9.52 0.00% 70.21 内視鏡的粘膜切除 食道
060030xx97x00x 小腸の悪性腫瘍、腹膜の悪性腫瘍 その他の手術あり 38 6.05 12.15 0.00% 63.5
060130xx02000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 内視鏡的消化管止血術等 14 2 9.08 0.00% 70.57
03001xxx97x00x 頭頸部悪性腫瘍 その他の手術あり 11 7.82 9.88 0.00% 72.64
最先端の拡大内視鏡を全室に備え、内視鏡本体のみならず、モニターや高周波装置など全ての機材を天井から吊り下げる方式にしました。また、室内を明るく保ちながらも、モニター画像をより鮮明に観察できる青色光による最先端の可変照明システムを導入しました。また、検査中の安全性を保つために、全室に心電図、SpO2、自動血圧計を備え、酸素、二酸化炭素、吸引配管も配備しました。このような施設のもとで、拡大内視鏡、Image Enhanced endoscopyを駆使した、より高度の内視鏡診断を行っています。
◆食道内圧検査
アカラシアに代表される食道運動機能障害は、通常の内視鏡や造影検査での診断は難しく、食道内圧検査が必須です。内視鏡内科は長野県で唯一内圧検査を行っている診療科です。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 リツキシマブ(リツキサン)あり 152 15.02 16.48 1.32% 70.33
130010xx97x2xx 急性白血病 その他手術あり 化学療法あり 69 31.75 40.97 1.45% 62.26
130030xx97x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 化学療法あり 41 35.68 34.49 2.44% 69.54
130030xx99x50x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2トレアキシンあり 41 7.78 13.89 0.00% 69.34
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2リツキサンあり 36 32.11 33.42 2.78% 68.72
白血病、悪性リンパ腫を主体としたリンパ・造血器腫瘍に対する治癒をめざした化学療法に積極的に取り組んでいます。また、住民健康診断で指摘された貧血などの一般血液疾患にも対応しています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 針生検あり 59 4.03 7.35 1.69% 59.31 腎生検
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 48 2.88 8.5 2.08% 66.23 シャント造設
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 人工透析(その他)あり 38 10.76 14.55 7.89% 69.18
180040xx99x0xx 透析シャント狭窄・CAPD腹膜炎等 手術・処置等なし 33 6.79 9.74 15.15% 72.58
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術・処置等なし 24 7.5 12.23 8.33% 65.25
検尿異常、慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群等が疑われる症例に対しては、積極的に腎生検を施行、早期診断を行い、治療に結びつけております。
ステロイド、免疫抑制薬、生物学的製剤、その他薬剤も含めて集学的な治療を行い、病勢のコントロールを行っています。
腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等2化学療法あり 39 7.54 9.69 0.00% 69.33
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2化学療法あり 21 4.33 11.31 0.00% 72.19
120010xx99x70x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2アバスチンあり 17 2 4.63 0.00% 59.47
060020xx99x30x 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2化学療法あり 16 5.25 6.83 0.00% 66.06
180050xx99xxxx 原発不明癌等 手術なし 16 8.75 15.25 12.50% 64.38
悪性腫瘍に対する化学療法を中心とした治療を行います。患者さんには、可能な限りこれまでの社会生活を送りながら治療を受けていただくことを目標に治療方針を決定します。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx01x0xx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術あり 17 7.12 9.2 0.00% 45.65 甲状腺手術
100130xx97x0xx 甲状腺の良性結節 手術あり 手術・処置等2な - - 7.78 - -
03001xxx01000x 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 - - 13.7 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
甲状腺の病気は、市町村の健診、人間ドック、他疾患の全身精査目的で行なった頸部超音波、CT、PETなどで発見されることが多くなっています。当科では、主に腫瘤性病変に対し、細胞診を行い良悪性の診断をし、適切な治療を行なっていきたいと思っています。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 48 2.06 3.26 0.00% 2.69
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 11 6.45 5.56 0.00% 11.27
060150xx02xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの等 - - 9.88 - -
- - - - - - -
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小児外科では、生まれたばかりの新生児から16歳未満の小児を対象として治療に関わっています。内科的治療から外科的治療まで行っています。対象臓器は、心臓以外の胸腹部臓器で、多岐にわたっています。こどもの成長・発達を考慮に入れ、手術時期、手術方法を検討して治療を行います。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 138 8.76 12.35 0.72% 70.27 肺切除術
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 気管支ファイバースコピー・生検等あり 37 2.16 3.59 0.00% 75.68 気管支鏡・経皮的気管肺生検
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 11 7.27 10.04 0.00% 32.82 気胸手術
040200xx99x00x 気胸 手術・処置等なし 11 5.18 9.14 9.09% 67.18
- - - - - - -
肺癌を主な対象疾患としていますが、転移性肺腫瘍、自然気胸・縦隔腫瘍など呼吸器外科疾患全般を取り扱っています。手術を必要として紹介された患者様は、原則として2週間以内に手術するようにしています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 48 8.96 12.51 8.33% 77.69 腹部大動脈瘤ステントグラフト内挿術
胸部大動脈瘤ステントグラフト内挿術
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 29 15.69 23.93 6.90% 72.03
050163xx9910xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 心カテあり 25 2.08 4.56 0.00% 71.12
050050xx01110x 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む)単独のもの等 手術・処置等1心カテあり 17 15.29 28.11 5.88% 66.94
050080xx9700xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)等あり 16 14.69 17.73 12.50% 83.19
循環器内科や他の多職種とハートチームを形成し、患者さんのニーズにあわせた治療を行います。従来の標準的な外科手術はもちろんですが、小切開による心臓手術、大動脈瘤に対するステントグラフト治療などの低侵襲治療に積極的に取り組んでいます。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 80 13.29 15.61 8.75% 71.08 腹腔鏡下結腸切除術
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 69 15.29 17.27 11.59% 70.51 胃切除術
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術・処置等なし 48 8.31 8.98 6.25% 75.52
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 47 4.77 6.64 0.00% 61.45 腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパコレ)
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 46 6.7 7.4 6.52% 60.87 腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパコレ)
食道から直腸肛門までの消化管および肝胆膵領域の悪性疾患を中心に診療を行います。癌を中心とした悪性疾患から、炎症・腸閉塞・鼠径ヘルニア・良性腫瘍など良性疾患、さらに救急疾患に対する治療を主に行います。主に手術加療を中心とした診療体制です。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 62 5.34 6.37 0.00% 59.66
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 40 10.25 11.45 0.00% 58.78 乳房手術
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術(乳腺全摘術)等 39 10.1 10.15 0.00% 62.41
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 化学療法用ポート造設術等あり 手術・処置等なし 14 2.86 5.96 7.14% 60.93
090010xx05xxxx 乳房の悪性腫瘍 組織拡張器による再建手術(一連につき) 乳房(再建手術)の場合等 13 4.08 8.02 0.00% 49.92
一人ひとりにとって何が大切であるかをいっしょに考えながら、適切な治療(標準的治療、新しい治療)について十分な時間をかけて説明して、御本人の気持ちをもとに治療方針を決めています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070343xx99x1xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む)腰部骨盤、不安定椎 手術・処置等なし 121 3.03 2.93 1.65% 71.45 脊髄造影検査
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 87 18.68 27.09 81.61% 80.59 大腿骨手術
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む)腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む)前方椎体固定等 79 15.63 21.7 18.99% 70.63 脊椎手術
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 52 15.73 23.14 30.77% 65.85
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 34 14.71 17.28 11.76% 73.29
麻痺を有する脊椎疾患や重度外傷など、緊急性と重症度の高い患者さんの治療が行えるよう人員と設備と技術を有しています。一般的な外傷や疾患についても最新技術の習得に努め、より安全で侵襲の少ない手術を実施して、早期に社会生活に復帰できるようサポートいたします。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 51 7.27 9.68 15.69% 79.24
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 47 20.64 19.1 51.06% 68.04
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術・処置等なし 26 14.46 7.34 38.46% 73.46
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2ラジカットあり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 21 19.57 16.38 33.33% 73.1
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2リハビリあり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 18 15.61 16.51 27.78% 75
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中診療を行っています。脳卒中は、脳神経外科、リハビリテーション科にて脳卒中急性期治療を行います。
24時間体制で脳梗塞、脳出血、くも膜下出血に対する精密検査と治療を開始し、早期から積極的にリハビリテーションを行います。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 19 4.95 8.5 0.00% 69.11
080180xx99xxxx 母斑、母斑症 手術なし 19 1 3.16 0.00% 2.89
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 15 2.27 3.29 0.00% 70.8
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 14 1.86 4.14 0.00% 38.07
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 13 3.15 5.6 0.00% 27.69
佐久医療センターは日本形成外科学会、日本手外科学会の認定施設です。
医療センターでは形成外科専門医が専門医を目指す若手医師、研修医らとともに形成外科一般の診療を行います。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 96 6.11 6.18 1.04% 0
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 64 5.5 5.94 0.00% 1.97 小児細気管支炎
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 61 3.75 5.5 0.00% 3.98 急性胃腸炎
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 60 13.37 11.49 0.00% 0
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 54 4.57 6.03 0.00% 2.69 小児肺炎
佐久医療センターでは入院が必要なお子さんを、24時間体制で受け入れをしています。外来診療は、紹介外来と専門外来からなっています。
また、周産期母子センターが産婦人科と小児科の協力で立ち上がり、病気のある赤ちゃんの治療を24時間体制で行う新生児集中治療室(NICU)ができました。いっそう充実した新生児医療を提供します。
一方、地域の中で子どもたちの成長を支援していくために、これまで行なってきた地域保健活動も継続していきます。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 90 9.03 7.31 0.00% 75.14 経尿道的膀胱切除術
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 40 2.75 2.73 2.50% 63.33 体外衝撃波砕石術(ESWL)
110310xx01xx0x 腎臓または尿路の感染症 経皮的腎(腎盂)瘻造設術等 23 11 14.59 8.70% 69.7
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 21 12 12.3 0.00% 62.33
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術・処置等なし 20 13 12.34 5.00% 67.85
泌尿器癌、尿路結石、前立腺肥大症の手術と、泌尿器緊急疾患の治療を行っています。
また、地域の最先端を目指し、最新の医療機器の導入を心がけています。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 101 11.31 9.75 0.00% 32.97 帝王切開
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 手術なし 69 7.22 6.7 1.45% 30.41
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 55 35.33 20.41 5.45% 31.67
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 50 12.12 9.67 0.00% 34.62
120260xx02xxxx 分娩の異常 骨盤位娩出術等 40 7.45 6.57 0.00% 31.53
地域周産期母子医療センターとして周産期センターを併設し診療を行っています。
異常妊娠(合併症妊娠、産科合併症、多胎など)、既往帝王切開後妊娠、産後の異常などを受け入れています。
妊婦健診に関しては、地域の産科施設と連携し、妊娠後期までの検診はできるだけ他施設で行っていただくようにお願いしています。
妊娠後半になっての紹介や、異常があった場合など必要があっての紹介はいつでもお受けしています。
但し、当周産期センターでの出産は28~30週以前の場合にはお受けできません。
出産された赤ちゃんは、こども病院に搬送となります。
以前帝王切開で出産された方、双胎や骨盤位(逆児)の方の分娩様式も検討したうえで経腟分娩を行っています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 48 10.38 9.91 0.00% 45.1 婦人科手術
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 38 12.97 12.94 0.00% 54.55 婦人科手術
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 25 10.6 10.27 0.00% 44.76 婦人科手術
120010xx01x0xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)等 16 11.44 13.44 0.00% 58.63 婦人科手術
12002xxx99x30x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2化学療法あり・放射線療法あり 12 48.5 20.1 0.00% 54.08
地域がん診療連携病院であり、悪性疾患の治療に力を入れています。
悪性婦人科疾患としては、地域がん診療連携拠点病院として子宮頸がんや子宮体癌、卵巣癌、絨毛性疾患や、肉腫といったあらゆる疾患を取り扱っています。
腹腔鏡手術を開始しました。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 90 6.16 7.23 0.00% 58
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 63 6.08 8.9 0.00% 59.41 鼓室形成手術
030428xxxxxxxx 突発性難聴 56 6.34 9.18 0.00% 59.5 突発性難聴
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 30 6.87 8.01 0.00% 12.17 のど(慢性扁桃炎)手術
03001xxx01000x 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 29 10.31 13.7 0.00% 71.93
難聴・中耳炎・アレルギー性鼻炎・咽頭炎など耳鼻のどの疾患や、耳鼻咽喉科・頭頚部外科領域の腫瘍などを対象に診療しています。週に2.5日の手術枠を設け、なるべく早期に手術を施行し、早期に退院できるよう努めています。
救急医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 43 3.37 3.58 2.33% 52.02
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 31 2.77 7.34 3.23% 36.19
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 26 7.42 12.34 34.62% 76.5
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術・処置等なし 23 11.26 20.83 65.22% 84.78
010230xx99x00x てんかん 手術・処置等なし 18 5.06 6.32 11.11% 60.33
●中毒
佐久総合病院は古くから農村医学のメッカであり、特に農薬中毒に対してはパラコートや有機リンをはじめ多くの実績を持っています。年間30人程の3次対応中毒患者さんを治療しており、半数以上はベンゾジアゼピン系などの医薬品によるものです。冬はCO2をはじめとするガスによる中毒患者さんが多いのも特徴です。当院にある高圧酸素タンクもかなり積極的に使用されています。
●多発外傷
年間150人程の3次対応の外傷を受け入れています。当院は脳神経外科・胸部外科・整形外科がそろっており、あらゆる外傷に対応できます。多発外傷はそのうちの35%ほどに見られています。ここ5年間の多発外傷の救命率は約65%でした。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 240 16 33 49 26 21 1 7
大腸癌 59 18 113 66 21 32 2 7
乳癌 69 53 - 16 - 12 1 7
肺癌 106 35 70 149 84 25 1 7
肝癌 14 18 - - 37 86 2 5
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院では、がん診療センターを設け、積極的にがん治療を行っております。
合併症や高齢者でリスクの高い患者への治療も行っております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 19 10.53 61.05
中等症 66 13.09 71.83
重症 22 20.41 82.05
超重症 14 15.14 85.43
不明 - - -
肺炎患者重症度比率として軽症16%,中等症54%,重症18%,超重症11%と中等症の患者割合が高くなっています。
また、肺炎の重症度が高いほど平均年齢も高く、高齢者の重症肺炎が多いことがわかります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 179 22.4 77.18 58.10%
その他 11 23.27 70.36 18.18%
急性期治療に特化し地域医療連携を進めており、転院率は約58%です。
t-PAの治療も年々増加傾向です。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 118 3.13 4.3 2.54% 71.07
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対する) 79 0 12.75 7.59% 69.35
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 74 2.05 7.86 5.41% 78.88 ペースメーカー植え込み術
K616 血管拡張術・四肢 31 2.39 7.61 12.90% 71.52
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対する) 24 0.04 5.92 0.00% 66.79
●冠動脈疾患
経皮的冠動脈治療に関しては、バルーンやステントのみならずロータブレーターも導入し、高度石灰化病変にも対応しています。プレッシャーワイヤーを用いて虚血評価に基づいた冠動脈治療(Physiological PCI)を実践しています。急性心筋梗塞に対しては、搬送時から再還流までの時間(Door to ballon time)をできるだけ短縮し、梗塞範囲を縮小するよう努力しています。
●不整脈
徐脈性不整脈に対するペースメーカー治療、心室性不整脈に対する植え込み型徐細動器治療を行なっています。発作性頻拍症に対してはカテーテル心筋焼灼術を行ないます。
●心不全
心臓血管外科と協力し、僧帽弁形成術、人工心臓などの心不全に対する集学的治療を行っています。重症心不全における在宅酸素療法(HOT)や補助喚起療法(ASVやCPAP)などを積極的に導入し、心室再同期療法(CRT)など心不全に対するペースメーカー治療も積極的に行っています。肺高血圧に対する専門的な評価や薬物治療も行っており、慢性肺血栓塞栓性肺高血圧に対してバルーン肺動脈形成術を開始しました。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6152 経皮的塞栓術・肝癌・亜区域以下 85 0.99 9.34 2.35% 74.47 経カテーテル肝動脈塞栓術
K688 胆道ステント留置術(内視鏡下) 60 1.32 10.68 6.67% 79.88
K686 胆道拡張術(内視鏡下) 53 0.23 7.42 16.98% 77.6
K6871 乳頭括約筋切開術(内視鏡下) 44 1.09 5.75 6.82% 70.23
K721-4 大腸早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術(内視鏡下) 42 1.02 3.64 0.00% 70.9 内視鏡的粘膜切除 大腸
●高度な診断・治療をするため、下記カンファレンスの開催や研究会・学会での発表、論文作成などの学術活動を行います。
・病棟カンファレンス
当科入院患者の情報を共有し、レジデントのプレゼンテーション教育を行います。
・消化管・肝胆膵キャンサーボード
がん治療において選択肢が多数ある場合、外科、放射線科とともに相談し、適切な治療方針を決定します。
・抄読会
 専門領域が多岐にわたるため、各分野の最新の知見を共有します。
・生検カンファレンス
 生検症例について画像読影を行い、病理組織をレビューし内視鏡診断レベルの向上を目指します。
・術後カンファレンス(消化管、胆肝膵)
 手術症例について、各種画像所見と病理所見の対応を行い、画像読影能力を養います。
内視鏡内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 170 1 4.35 0.00% 74.16 内視鏡的粘膜切除 胃
K526-22 内視鏡的食道粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) 79 1.03 4.18 0.00% 70.72 内視鏡的粘膜切除 食道
K6531 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜) 29 1 4.03 0.00% 63.83 内視鏡的粘膜切除 胃
K530-3 内視鏡下筋層切開術 16 1 4.56 0.00% 52.06
K5223 食道狭窄拡張術(バルーンカテーテル拡張)(内視鏡下) 14 0 1 0.00% 68.07
◆ ESD・POEM, POET
ESDの開発施設のひとつとし、咽頭から食道、胃、十二指腸、大腸までESDを積極的に行っています。
より安全なESDを施行するため、毎週月、木曜日には挿管全身麻酔枠を確保しました。これに伴い、内視鏡的粘膜下腫瘍核出術(POET)も積極的に行っています。
また、アカラシアに対する内視鏡的筋層切除術(POEM)を導入し、2016年4月に全国で9施設のみ認められた保険適応施設となりました。
北陸地区にはPOEMが施行できる施設が無いため、他県から多くの紹介を頂いています。
◆ LECS
さらに、全層切除が必要な潰瘍合併例やGISTに対しては、腹腔鏡下手術とコラボレーションして、全層切除を施行する、LECSという新たな内視鏡治療にも積極的に取り組んでいます。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 149 0 0.11 0.00% 64.17
K610-3 内シャント設置術 63 2 2.79 4.76% 63.49 シャント造設
K6147 血管移植術またはバイパス移植術・その他の動脈 21 1.71 5.62 9.52% 66.48
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慢性腎臓病が進行した場合には、透析療法選択を必要とします。適切な腎代替療法を提案し、適切な時期に手術療法を施行、スムーズに治療を移行出来るように対応しております。維持透析患者さんのバスキュラー・アクセス不全に対して、インターベーション治療およびシャント造設、再建術、人工血管を用いた作成なども含めて腎臓内科で行っています。治療困難例に関しては、心臓血管外科、形成外科とも協力し対応を行っています。
腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用埋込型カテーテル設置(頭頸部その他) 52 0.96 2.02 0.00% 64.69
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腫瘍内科では血液以外の腫瘍に対するお薬を使った治療を担当しています。
これまでは消化器がんや原発不明がんの診療を中心とした診療を行なってきましたが、平成27年度からは徐々にそれ以外の腫瘍へ診療の範囲を広げています。
治療方針は診断や手術、放射線療法などの専門科とキャンサーボードで協議し、それぞれの患者さんにとって最適の治療を選択しています。
治療中の患者さんにとって一番の悩みである副作用を軽く抑えるために、医師だけではなく看護師や薬剤師が積極的に関わって個々の患者さんに適切な副作用対策を行います。臨床試験や治験にも積極的に参加し、新しい薬剤や治療法をいち早く取り入れるように心がけています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4632 甲状腺悪性腫瘍手術(広汎全摘) 17 0.88 5.24 0.00% 45.65 甲状腺手術
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■ 甲状腺、副甲状腺外来
甲状腺、副甲状腺外来は火・金曜日に行ないます。超音波検査で悪性が疑われる場合や、腫瘍径が大きい場合には、細胞診をし、良悪性の診断を行ないます。
■ 甲状腺良性腫瘍
甲状腺の良性腫瘍には、腺腫様甲状腺腫、嚢胞、濾胞腺腫などがあります。良性腫瘍であれば基本的には手術は必要ありませんが、腫瘍径が大きく、呼吸苦や圧迫感など症状の出現、縦隔内への突出、美容上の点から手術を行なうことがあります。また、濾胞腺腫は細胞診だけでは濾胞癌との鑑別診断をつけることが難しいため、悪性が否定できない場合は手術を行ない、病理組織診断にて良悪性の診断を行なっています。
■ 甲状腺悪性腫瘍
甲状腺悪性腫瘍には、乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、悪性リンパ腫、未分化癌などがあります。
多くの場合、術前の細胞診で診断がつきますが、濾胞癌は術後に診断されることが多いです。甲状腺悪性腫瘍の90%近くは乳頭癌で、化学療法はなく基本的な治療は手術になります。乳頭癌はおとなしく緩徐に進行する癌ですが、リンパ節へは高頻度に転移を起こすため、手術は腫瘍の切除と周囲のリンパ節郭清が基本となります。また、腫瘍径が5mm以下の腫瘍では経過観察を行なうことがあります。
■ 副甲状腺腫
副甲状腺は甲状腺の背側に通常4つ存在します。1つのみが腫大することもありますが、透析を行なっている場合や他の内分泌疾患を合併する場合、4つとも腫大することがあります。
1つの腫大のみの場合は、腫大した副甲状腺を摘出します。4つとも腫大している場合は、すべてを摘出し、その一部を前腕の筋肉内に移植してきます。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K836 停留精巣固定術(腹腔内) 48 0 1.08 0.00% 2.65
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 20 0 1 0.00% 5.75
K718-21 虫垂切除術・虫垂周囲膿瘍を伴わない(腹腔鏡下) 11 0.18 5.27 0.00% 11.27
K6335 鼠径ヘルニア手術 11 0.45 1.91 0.00% 2.09
K718-22 虫垂切除術・虫垂周囲膿瘍を伴う(腹腔鏡下) 10 0.1 6.8 0.00% 11.4
◆小児外科にて扱っている主な疾患
・鼠径へルニア・陰のう水腫
鼠径へルニアに対しては、従来から行われてきた鼠径へルニア根治術か、腹腔鏡を用いた手術を行っています。
・臍ヘルニア
1歳前後までは経過観察することが多いです。綿球で圧迫する方法を指導していますが、無効な症例があります。臍ヘルニアの大きさ、形などから、手術方法をかえて臍の形成を行っています。
・停留精巣、移動性精巣
1歳以降に睾丸固定術を行っています。
・包茎
基本的には、経過観察か軟膏治療(ステロイド)ですが、場合により手術適応があります。
・小児泌尿器疾患
尿道下裂は、尿道口の位置により手術方法を変更して行います。
膀胱尿管逆流症、水腎症などに関しては、小児科と相談しながら、内科的治療(抗生剤内服)か外科的治療かを検討します。
・便秘
便秘の症状から判断して、検査(腹部レントゲン、腹部エコー、注腸など)を行います。
基本的には、内科的治療(内服、坐薬、浣腸など)が中心ですが、外科的治療が必要な場合があります。
・急性虫垂炎
基本的には、腹腔鏡下手術を行っています。穿孔性虫垂炎、膿瘍形成性虫垂炎に対しても積極的に手術を行っています。
・その他
胃食道逆流症、胆道閉鎖症、胆道拡張症、肥厚性幽門狭窄症、胃軸捻転、腸閉鎖症、狭窄症、腸回転異常症、腸重積症、メッケル憩室、ヒルシュスプルング病、直腸肛門奇形、肛門周囲膿瘍、痔瘻、腸管ポリープ、精巣捻転、耳前瘻孔、舌小帯短縮症、正中頸のう胞、梨状窩瘻、リンパ管腫、血管腫、異物誤飲、など。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 肺悪性腫瘍手術(1葉を超えるもの)(胸腔鏡下) 57 1.58 6.49 0.00% 70.65 肺切除術
K514-21 肺悪性腫瘍手術(楔状部分切除2箇所以上)(胸腔鏡下) 34 1.35 5.15 0.00% 70.09 肺切除術
K514-22 肺悪性腫瘍手術(区域切除術)(胸腔鏡下) 31 1.26 5.97 0.00% 69.74 肺切除術
K5131 肺嚢胞手術(楔状部分切除1箇所)(胸腔鏡下) 15 4.53 3.27 0.00% 39.8 肺切除術
K513-2 胸腺摘出術(重症筋無力症を除く)(胸腔鏡下) 11 1 3.91 0.00% 62.73
肺癌では、肺葉切除とリンパ節郭清を標準術式としていますが、縮小手術、拡大手術、気管支形成手術なども行っています。Ⅰ期、Ⅱ期、ⅢA期を主な手術対象としていますが、根治性のある場合には、ⅢB期も手術しています。術前/術後補助化学療法や放射線治療と組み合わせた集学的治療も行います。80歳以上の超高齢者の手術も積極的に行っており、年間20例前後の件数があります。また、肺癌手術の約9割は胸腔鏡手術を行って侵襲の軽減に努めています。肺癌症例のほぼ全例に病名を告知して、本人の了解と納得のもとに手術するように心がけています。
肺癌以外の症例でも、可能な限り胸腔鏡を用いた術式を選択して、患者様の負担軽減に努めています。自然気胸の約9割、縦隔腫瘍の約8割、転移性肺腫瘍の約9割、膿胸の約9割が胸腔鏡下の手術で行われています。
手術後の疼痛管理として手術症例のほぼ全例に持続硬膜外麻酔を用いて、可能な限り疼痛を軽減するように心がけています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5551 弁置換術(1弁) 37 3.76 15.68 16.22% 72.46
K5612 ステントグラフト内挿術・腹部大動脈 35 1.34 6.09 11.43% 79.91 腹部大動脈瘤ステントグラフト内挿術
K555-22 経カテーテル大動脈弁置換術(経皮的大動脈弁置換術 33 4.55 11.12 21.21% 84.21
K5611 ステントグラフト内挿術・胸部大動脈 23 3.35 13.83 21.74% 71.7 胸部大動脈瘤ステントグラフト内挿術
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 21 3 18 0.00% 70.29
●大血管の病気の治療
大血管の病気の治療は当院独自の大きな特徴はありませんが、開胸、開腹手術はもちろん、血管内治療であるステントグラフト治療も多くの経験があり、センター開設後は最新のハイブリッド手術室で、単なるステントグラフト治療だけでなく、人工血管によるバイパスの併用や、開胸、開腹手術との併用手術なども行っています。治療の選択肢はいくつもある場合があり、外来等にて患者さんにあった治療法をご相談いたします。
●弁膜症
従来の標準的な胸骨正中切開による手術に加えて、大動脈弁疾患では胸骨部分切開による手術、僧帽弁疾患では右小開胸による手術など低侵襲心臓血管外科手術(MICS)に積極的に取り組んでいます。
特に右小開胸手術では、3年前より3D内視鏡を導入し、現在は、ほぼ完全内視鏡下での手術を行っています。MICSでの弁膜症手術は胸骨切開を用いないため、上肢の運動制限等要さず早期に仕事などに復帰することが可能です。また、当院の特徴として、多くの施設にて行っている小開胸手術では皮膚切開は小さいものの、肋骨の間を大きく開くため、肋骨の骨折などにより、術後の創部痛は意外と大きいのですが、当院の施行する内視鏡下手術では、皮膚切開創の小ささ(男性6cm程度、女性では乳房の大きさにもよりますが7-9cm程度)に加えて、肋骨の間を開く開胸器を基本的には使用しないため、肋骨へのダメージが少なく、術後の創痛はかなり軽減され、当然、より早い回復が期待できます。
さらに、一般的な2Dの内視鏡では細かい縫合操作等には熟練を要しますが、3D内視鏡の使用により、拡大した視野に加えて空間での距離感や位置間隔が容易に判断できるため、手術難易度の高い僧帽弁形成術もほとんどの場合、完全内視鏡下に施行が可能です。
高齢者の大動脈弁狭窄に対するカテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)も実施施設の認定を受け、長野県の施設としては初めて2015年6月から開始する予定です。TAVIは通常の開胸による大動脈弁置換術が困難な患者さんへの治療ですが、弁や大動脈の状態などにより可能かどうかの判断をハートチームで行う必要があり、術前に詳細な検査を行い適応を検討いたします。このため、現時点では、術前のエコー検査、CT検査等を当院で行う必要があります。
●冠動脈バイパス手術
当院では、基本的に人工心肺を使用しないオフポンプ冠動脈バイパス術を基本術式として、おおむね9割くらいの患者さんにはこの手術方法で手術を行っています。しかし、心臓の力が弱く体外循環が必要な患者さんや若い方で確実に多くの冠動脈に動脈グラフトを使用して手術を行いたい方には体外循環を使用した手術も施行しています。
一方、冠動脈バイパス術でも、左小開胸で施行する低侵襲冠動脈バイパス術(MICS CABG)を4年前から行っています。当院の特徴としては、バイパスに使用する内胸動脈を弁膜症手術に使用しているのと同じ、3D内視鏡を使用して行っています。この方法では内胸動脈の採取に肋骨の間を大きく開く必要がなく、術後の疼痛はほとんどの患者さんが訴えられません。また、拡大したテレビモニターを見ながら通常の手術と同様の方法で内胸動脈の剥離、採取が可能であり、大変よい方法であると考えています。
一方、肋骨の間を極力開かずに手術を施行しているため、バイパスができる血管は限られており、冠動脈左前下行枝や、その枝である対角枝にバイパスが可能です。このため、当院で施行するこの方法は全体のバイパス手術の1割から2割程度ですが、循環器内科と協同で、左前下行枝や対角枝以外にある病変がカテーテル治療で良好な成績が期待できる場合には、冠動脈バイパス術のあと、1週間以内にカテーテル治療を行うハイブリッド治療も行っています。MICS CABGは胸骨を切断しないため、早期から上肢の運動制限等を要さず、特に若い方で早く社会復帰されたい方には大変おすすめの手術方法です。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 135 0.1 1.83 1.48 67.43 腹腔鏡下ヘルニア手術
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 111 1.65 4.54 8.11% 63.56 腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパコレ)
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 103 3.63 11.87 9.71% 71.52 腹腔鏡下結腸切除術
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 48 1.73 11.92 4.17% 69.42 胃切除術
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術(低位前方切除術) 45 3 22.36 2.22% 65.09 腹腔鏡下直腸切断術
●上部消化管外科
上部消化管外科では食道疾患、胃疾患の外科治療を担当しています。
食道癌、食道胃接合部癌、胃癌、胃粘膜下腫瘍(GIST)を主に取り扱っており、進行度および全身状態に応じて手術術式を選択しています。食道癌に対しては、胸腔鏡手術を第一選択としており、根治性と低侵襲性の両立を目指しています。胃癌に対しても積極的に腹腔鏡手術を用いており、胃癌手術全体の約半数を腹腔鏡手術で行っています。食道癌、胃癌ともに進行癌では、腫瘍内科・消化器内科と協力し、術前・術後の化学療法を組み合わせた集学的治療を行い、治療成績の向上に努めています。胃粘膜下腫瘍では内視鏡内科による内視鏡治療と同時に行う合同手術(LECS)を積極的に行い、術後GOLも重視した手術方法を工夫しています。
消化管穿孔による腹膜炎、腸閉塞症、鼠径ヘルニア、虫垂炎、胆嚢炎などの診察も行っており、緊急手術にも迅速に対応しています。
●下部消化管外科
直腸および直腸癌手術の98%を鏡視下手術で行っております。
癌の進行度に応じた手術術式を選択して、術前カンファレンスにて最終決定を行います。また、良性疾患(虫垂炎・憩室炎・胃および大腸穿孔などの腹膜炎症例・腸閉塞・ヘルニア)に対しても97%は鏡視下手術で行っております。
●肝胆膵外科
主に肝臓、胆嚢、胆管、膵臓の病気を担当しています。消化器癌に共通して、手術で患部を取り除くことは、病気を治すために最も効果的な治療法となります。しかしながら、病気の進行度によっては切除が困難な患者さんもおられ、肝・胆・膵の領域ではそのような患者さんが特に多くなっています。我々は地域の拠点病院の使命として、一般的には切除が困難な患者さんに対しても、病院一丸となった協力体制と確実な技術で切除の可能性を追求しています。日本肝胆膵外科学会が、“安全で確実な肝胆膵領域手術を提供できる医師”を肝胆膵外科高度技能専門医として厳密な審査にて資格認定しており、2018年3月現在、全国で220名ほどが認定を受けています。当院には2名の有資格者が常勤しております。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除)(腋窩部郭清を伴わないもの) 63 1.17 3.22 0.00% 59.86 乳房手術
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(腋窩郭清を伴わないもの) 35 1.23 7.89 0.00% 63.17 乳房手術
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)(胸筋切除を併施しない) 27 1.37 8.19 0.00% 59.52 乳房手術
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) 14 0.93 2.14 0.00% 51.43 シリコンインプラント乳房再建術
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除)(腋窩部郭清を伴うもの) 14 1.14 7.93 0.00% 59.71 乳房手術
基本的な検査である超音波検査とマンモグラフィはすべて女性技士が検査を行います。読影は資格を持った医師がモニターを用いたデジタルマンモグラフィで診断します。
生検には確実性が高いマンモトーム生検を多用し、楽な姿勢で検査が受けられる腹臥位式のマンモトーム装置を用いています。
手術においてはセンチネルリンパ節生検が安全で、良好な成績になっています。センチネルリンパ節の同定率は99%以上であり、転移陰性で生検で終了した場合の腋窩再発率は10年で2.0%弱でした。転移の診断には小さな転移も診断できるオスナ法を用いています。乳房再建を希望される場合は、保険で受けることができるティッシュエキスパンダー、インプラント(シリコン製の人工乳房)を使用して、乳房再建専門の医師が行っています。医療用のタトゥー(刺青)を使う乳頭の再建も可能です。
化学療法は再発を減らす、あるいは再発を治療する重要な治療ですが、難しい症例はがん研有明病院乳腺内科にコンサルタントして決めています。専用の治療室(通院治療センター)で認定薬剤師、認定看護師のもとで安全に行われています。
チーム医療の面では乳がん看護認定看護師がコーディネーターの役割を果たし、多職種が専門を活かしながら、患者さんを中心に診療を行っています。また患者会とも連携を取りながら、治療中、治療後のサポートを行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方椎体固定 96 3.11 15.47 27.08% 70.52 脊椎手術
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 80 1.53 13.39 62.50% 71.97 大腿骨手術
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 71 1.75 14.39 40.85% 67.79 人工膝関節全置換術
人工股関節全置換術
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓切除 51 3.9 12.45 19.61% 72.27 脊椎手術
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 35 1.09 5.74 20.00% 51.86
●脊椎疾患
頚髄症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症などの変性疾患の治療を中心に脊椎疾患全般にわたる診療をしています。平成28年度の脊椎手術は325件でした。内視鏡を用いた椎間板ヘルニア摘出手術・バルーン式椎体形成術(BKP)など最新の治療法を導入する一方、坐骨神経痛や頚部神経根症に対する各種の神経ブロック治療、骨粗鬆症や「腰曲り」に対する保存的治療にも力を入れています。従来は脊椎の手術は大手術とされていましたが、大部分の脊椎手術では手術後1~2日で座位・歩行ができ、入院期間も、手術してから2~3週間と短くなっています。なお、2015年度より脊椎外科専門医が3人での診療体制となりますので、より一層の手厚い加療が可能となっています。
●上肢疾患
骨折、脱臼、腱断裂、神経断裂などの怪我に対しては必要な手術を迅速に行うとともに、患者さんの生活や必要性に応じた保存療法にも力を入れています。神経断裂・腱断裂や絞扼性神経障害、手指変形性関節症など専門医の加療が望ましい場合には日本手外科学会認定専門医が対応します。
●関節外科
関節外科専門の常勤医はおりませんが、股関節外科医が毎週火曜日と隔週の金曜日、膝関節外科医が月に1~2回外来診療を行い、人工関節や関節鏡手術も行っております。
●外傷
当院は3次救急に対応しており、他科と連携し、軽症例から重症例まで幅広く受け入れています。整形外科医が常時2名以上待機の体制をとり、夜間・休日の開放骨折・脊髄損傷・多発外傷にも迅速に対応できるようになっており、手術室・麻酔科医の協力のもと、必要に応じて緊急手術を行っています。
高齢者の大腿骨骨折に関しては、低侵襲手術を積極的に取り入れ、術後早期の日常生活への復帰に努めています。合併症のある患者さんに対しては、他科のサポートのもと、できるだけ安全に早期手術・早期リハビリを行い、安静期間を最短として合併症の発生防止に努めています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 63 0.81 5.7 20.63% 78.81 慢性硬膜下血腫
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 15 0.93 32.27 46.67% 70 未破裂動脈瘤手術
K664 腹腔鏡下胃瘻造設術 15 26.6 22.8 93.33% 77.2
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術・機能領域のテント上髄膜腫 13 4 19.69 30.77% 63.77 脳腫瘍(髄膜腫)摘出術
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 13 0.23 26.31 69.23% 69.46
●脳卒中
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中診療を行っています。
●頭部外傷
必要時に迅速に緊急手術を施行するとともに、複合外傷に対しては、他科と協力し、集中治療室にて集学的に治療を施行します。
●脳腫瘍
脳原発の悪性脳腫瘍や転移性脳腫瘍の手術、放射線、化学療法や髄膜腫、聴神経腫瘍などの良性腫瘍の手術治療などを行っております。
手術時にはナビゲーションシステムや超音波エコーを用いての正確な脳腫瘍摘出を目指し、必要に応じて神経モニタリングを併用し手術後の神経麻痺を生じないように努めております。また、悪性脳腫瘍の摘出に際しては、5-ALAを用いた術中蛍光診断も併用して摘出率の向上を目指しています。また、積極的に頭蓋底外科手術を用いた摘出率の向上も目指しています。
特に下垂体腫瘍につきましては毎月の第4水曜日の午後に群馬大学脳神経外科の登坂先生に来ていただき、『脳下垂体外来』を行っております。手術が必要な場合は登坂先生の協力のもと内視鏡的脳下垂体腫瘍摘出術を施行しています。
●その他
顔面けいれん、三叉神経痛に対する神経血管減圧術を行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 19 0.16 2.26 0.00% 73.47 全身麻酔手術
K013-21 全層植皮術・25c㎡未満 13 4.23 10.92 0.00% 62.31
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 13 0.85 4.46 0.00% 59.46
K2191 眼瞼下垂手術(眼瞼挙筋前転法) 11 0.09 2 0.00% 68.82
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●熱傷・凍傷・化学損傷・電撃傷
軽症から重症までの熱傷治療を行っております。重症熱傷患者さんに対してはICUに熱傷患者さん専用ベッドを備えており、救急医、リハビリテーション科、栄養科、精神科とも連携して診療を行います。
●顔面外傷
軟部組織損傷に対する創処置、頬骨骨折や眼窩底骨折などの顔面骨折の整復手術を行います。頭部外傷を伴うものは脳神経外科と協働で治療を行います。なお、咬合に関係する上・下顎の単独骨折は本院で歯科・口腔外科が手術を行います。
●上肢の外傷・下肢の外傷、外傷後の組織欠損
手足の神経・腱損傷、切断指(顕微鏡下再接着)に対応しております。
●外傷後の組織欠損
皮膚移植や皮弁形成術を必要とするような重症のケガが対象です。皮下血腫・筋肉内血腫、コンパートメント症候群も含まれます。このような外傷に対しては創傷治癒を早める目的でVAC療法をはじめとした陰圧閉鎖療法も適用しております。
●唇裂・口蓋裂
患者さんのご家族には、治療の説明と同時に口唇口蓋裂診療の手引き(診療手帳)をお渡ししております。当院の口唇・口蓋裂チームは、佐久医療センターと本院とで連携しており、患者さん情報を共有し、治療の時期に合った適切な治療とケア、ご家族への説明を行なっております。なお、口唇・口蓋裂の手術は北里大学形成外科スタッフ医師の協力のもとに行なっております。また、口蓋裂に合併しやすい中耳炎の治療は耳鼻科で、顎裂骨移植や顎変形症に対する治療と手術は本院の歯科・口腔外科、矯正歯科で行なっております。
●頭蓋・顎顔面・耳介の先天異常
耳介や頚部の先天異常:折れ耳・埋没耳(生後できるだけ早くご紹介ください。新生児期は矯正治療が可能です)、小耳症・頚耳・正中頚嚢胞。
●四肢の先天異常
多指(趾)症、合指(趾)症、多合趾症
●体幹・その他の先天異常
臍ヘルニア、臍突出症
●良性腫瘍
母斑・脂肪腫・血管腫、ガングリオン(穿刺吸引または摘出手術)などです。医療センターでは主に全身麻酔やブロック麻酔が必要なものが対象ですが、小さなものでも顔面・手足のような特殊部位にある場合は紹介してください。
●悪性腫瘍
顔面・体幹・四肢の皮膚癌・肉腫の切除。
●腫瘍切除後の組織欠損
上記悪性腫瘍の切除に伴う再建術、人工乳房や自家組織による乳房再建術。
●瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド
傷あとやひきつれに対する形成手術。ケロイドの保存的治療や手術療法、必要に応じて放射線治療を行います。
●褥瘡(床ずれ)
寝たきりによる仙骨部や尾骨部の褥瘡、下肢の褥瘡、対麻痺患者さんの坐骨部褥瘡等が対象です。医療センターでは手術療法(切開排膿・デブリードマンから皮弁形成までの再建術)が必要な方が対象ですが、軽症でも圧評価や予防の指導も行います。リハビリテーション科医師、理学療法士、栄養士、皮膚・排泄ケア認定看護師らと協働して治療にあたります。なお、長期間の保存的治療が必要となった患者さんは、一旦紹介元にお返しするか、あるいはその近隣の医療施設で治療を受けていただくことになります。
●その他の潰瘍
糖尿病や下肢虚血による足・足趾の壊疽、静脈瘤に伴う下腿潰瘍、膠原病に伴う皮膚潰瘍、壊疽性膿皮症、心臓手術後の縦隔炎、がん切除後の放射線障害に対する再建など。
●炎症・変性疾患
蜂窩織炎、皮下膿瘍から壊死性筋膜炎、フルニエ壊疽などの重症疾患。
●後天性眼瞼下垂
前転法、その他の方法で行います。
●先天性・筋原性眼瞼下垂
筋膜移植によるつり上げ手術が必要です。
●レーザー治療
大田母斑、蒙古斑・異所性蒙古斑などの青アザ。小児の蒙古斑・異所性蒙古斑は全身麻酔下に治療します。以上、保険適応疾患です。シミも対象としておりますが、自費診療となります。(保険は使えません)
●その他
当センターでは、わきが(腋臭症)手術は原則全身麻酔で行います。希望があれば局所麻酔でも行います。原則入院が必要です。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 93 1.81 6.69 0.00% 75.14 経尿道的膀胱切除術
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 80 0.36 1.2 1.25% 62.63 体外衝撃波砕石術(ESWL)
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 41 1 8.24 12.20% 69.76
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 17 1.29 4.53 5.88% 62.53
K773 腎悪性腫瘍手術(広汎摘出) 16 1.5 11.69 0.00% 67.75 腎臓摘出術
泌尿器癌、尿路結石、前立腺肥大症の手術と、泌尿器緊急疾患の治療を行っています。また、地域の最先端を目指し、最新の医療機器の導入を心がけています。泌尿器科に関連する分野ではPET、強度変調放射線治療装置、軟性尿管鏡、硬性尿管鏡、尿路結石破砕用レーザー、体外衝撃波結石破砕装置、腹腔鏡手術器械などが導入されています。
腎、尿管の結石に対し体外衝撃波結石破砕術(ESWL)のほか、2016年からは最新鋭のレーザーを用いた経尿道的砕石術(TUL)を開始しました。(経皮的腎砕石術(PNL)は行なっていません)
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 116 8.59 8.38 0.00% 33.32 帝王切開術
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 76 5.89 9.09 1.32% 33.55 帝王切開術
K893 吸引娩出術 20 1.2 5.7 0.00% 30.6
K902 胎盤用手剥離術 16 1.44 5.81 0.00% 33.13
K9091 流産手術(手動真空吸引法 妊娠11週まで) 15 0.47 0.73 0.00% 35.47
産科は、地域周産期母子医療センターとして周産期センターを併設し診療を行っています。
地域の分娩施設としての、正常分娩も受け入れています。問題を抱えた異常妊娠・異常分娩にも対応しながら、自然な妊娠出産も支援しています。
外来診療(妊婦健診)から、妊婦さんの特徴や悩み、問題を共有し、妊娠経過をより安全に導き、入院出産へと継続しています。
退院後も1か月健診に限らず地域の行政や保健師と連携して産後の支援につなげています。
医学的必要性のない限り骨盤位や帝王切開後の分娩、双胎分娩も自然分娩を基本としています。
小児科との連携は密接で、帝王切開・骨盤位等異常分娩時の立ち会い・低出生体重児・早産児等の管理・正常新生児の回診も小児科医が担当しています。
合併症を有するハイリスク妊娠は、関連各科と密に連絡をとり、慎重に管理しています。
帝王切開時の麻酔は麻酔科医が担当し、麻酔科と手術室スタッフの協力により、緊急時も迅速な対応が可能です。
また助産師による妊婦への個人指導を充実させ、妊産婦の援助に努めています。
両親学級を行い、夫立ち会い分娩(希望者)も行っています。尚、お産後の1週間検診を行っています。
さらに骨盤ケアやマタニティヨガも行い(不定期開催)、妊婦さんの健康管理に努めています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘出術(開腹) 89 1.22 9.61 1.12% 50.83 婦人科手術
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) 22 1.41 8.73 0.00% 46.55 婦人科手術
K867 子宮頸部(腟部)切除術 16 0.06 2.19 0.00% 36.69 婦人科手術
K8721 子宮筋腫摘出(核出)術(腹式) 15 1.07 8.47 0.00% 38.6 婦人科手術
K879 子宮悪性腫瘍手術(広汎切除) 10 1.4 13.3 0.00% 53.5 婦人科手術
地域がん診療連携病院であり、悪性疾患の治療に力を入れています。
高線量率腔内治療を行う施設があるため、これまでは他施設に紹介していた進行子宮頸がんの放射線治療も行っています。
悪性疾患は原則として患者さんに病名を伝え、諸検査結果を患者さんと共有し、ガイドラインにのっとりながら最善の治療方法を選択していく姿勢を基本としています。予後やQOLを熟考し、手術(保存手術・縮小手術・根治手術)化学療法(動注を含む術前化学療法・寛解導入及び維持化学療法)放射線療法(化学療法併用放射線療法、放射線単独療法)を行っています。
いずれも治療の個別化を意識した集学的治療を目標とし、全国集計や専門施設での水準に劣らない治療成績を得ています。
ターミナルケアでは積極的に疼痛対策をとり、看護スタッフや緩和ケアチームと共にQOL維持とその患者さんの家族や生活スタイルに応じて対応するように努力しています。
良性疾患は子宮筋腫・子宮内膜症・良性卵巣腫瘍が主ですが、手術適応や術前ホルモン療法等慎重に検討し術式を決定しています。
子宮脱も行っていますが、通常Manchester手術を、時には子宮全摘+吊り上げ術や膣閉鎖術を行っています。
不妊外来では一般的不妊検査や治療を行っていますが、力を入れてはいません。
近隣の施設に紹介しています。また腹腔鏡や子宮鏡などの鏡視下手術は他施設へ紹介しています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K319 鼓室形成手術 75 1.07 4 0.00% 61.4 鼓室形成手術
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 58 1.14 4.07 0.00% 57.6 内視鏡下鼻内手術
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 41 0.98 4.05 0.00% 58.37 内視鏡下鼻内手術
K3772 口蓋扁桃摘出術 36 1 5.03 0.00% 15.72 扁桃摘出術
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 16 0.38 4.13 0.00% 46.81
・中耳疾患
鼓膜穿孔や真珠腫性中耳炎、耳硬化症などに対する、鼓室形成術や乳突削開術、アブミ骨手術を主に行っています。顕微鏡手術を主としていますが、場合により内視鏡を用いて、より確実で侵襲の少ない手術を実施しています。
・鼻副鼻腔疾患
慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症などに対する、内視鏡手術を主に行っています。また、再手術症例や嚢胞症例などにはナビゲーションシステムを用いて、より安全で正確な手術を実施しています。
・咽喉頭疾患
習慣性扁桃炎や小児の睡眠時無呼吸などに対する、口蓋扁桃摘出術やアデノイド切除術を主に行っています。また、声がれに対する声帯ポリープ切除術や上気道閉塞に対する気管切開術などを行っています。
・その他の頭頸部腫瘍
唾液腺や甲状腺などの良性腫瘍や再建を必要としない悪性腫瘍の切除、転移リンパ節に対する頚部郭清術などを主に行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 14 0.15%
異なる 26 0.21%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 291 2.37%
異なる - -
敗血症については「敗血症診療ガイドライン2016」に則ったアルゴリズムを基に、SOFA評価による臓器障害を確認し、最終決定しています。
手術・処置等の合併症の内訳としては術後出血(T810)・術後創部離解(T813)・術後感染(T814)・透析シャント狭窄(T828)などの疾患となります。
更新履歴
2018/11/1
年齢階級別退院患者数 更新
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで) 更新
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数 更新
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)更新
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率) 更新