救命救急センター
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診療内容
特色
3人が横並びで診察できる広いER、5床のICUを含む20床の救急病棟、院内の重症患者さんを診る16床の院内ICU(通称G-ICU)、術後患者さんやハイケアが必要な患者さんを診る20床のHCUを備え、救急車やドクターヘリ、ドクターカーで運ばれてくる重症患者さんを中心に診療させていただきます。
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取り扱っている主な疾患
●呼吸不全
喘息・COPD や重症肺炎・ARDS などあらゆる呼吸不全に対応しています。
いわゆる挿管による人工呼吸だけではなく、患者さんの状態を十分に把握して不要な挿管をできるだけ少なくしています。さらにBiPAP やネーザルハイフローなどを使って積極的に使って実績を上げています。
●虚血性心疾患・大血管疾患
狭心症・心筋梗塞に対しては24時間体制で対応し、積極的にカテーテルインターベンション(PCI)を行っています。緊急を含めたPCI 件数は252例にのぼります。また、クリニカルパスも積極的に導入し、心筋梗塞症例の平均在院日数は15日以内です。心臓血管外科は東信地区の砦として充実した体制となっています。令和元年の開心術は119例です。大血管の治療にステントグラフトを積極的に用いており、心臓外科の総手術件数は385例にもなります。また、県内で初の植え込み型補助人工心臓治療の実施施設認定を受けています。
最近は高齢者を中心に大動脈弁狭窄症に対して経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)を行っており、令和元年は45例行っています。
また、県内唯一の植込み型補助人工心臓治療の実施施設認定を受けています。
●外傷
年間229例以上の外傷入院患者さんがいます。当院は消化器外科・脳神経外科・胸部外科・整形外科・心臓血管外科などあらゆる科がそろっており、ほぼすべての外傷に対応できます。ER での初期対応の体制も構築していますが、ややマンパワー不足でありさらなる充実した体制作りに努めています。
●熱傷
年間10例の熱傷が入室しました。形成外科医を中心に積極的に治療を行っています。熱傷指数40以上の救命が目標です。今年度は顔面・気道熱傷により人工呼吸管理を要した患者さんが複数人いました。
●中毒佐久総合病院は古くから農村医学のメッカであり、特に農薬中毒に対してはパラコートや有機リンをはじめ多くの実績を持っています。年間48例程の中毒患者さんを治療しています。全体の3分の2は過料内服でした。CO中毒患者さんは6例みられ、高圧酸素療法も積極的に行っています。ハチ刺傷が3例、食物アナフィラキシー、まむし、農薬が各1例でした。特記すべきものとしては、防水スプレーによる中毒が家族4人にみられました。
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実績
令和2年度信州ドクターヘリ実績
当院救命救急センターに配置されている信州ドクターヘリ佐久の実績です。
●年間別要請・出動件数 ●月別要請・出動件数 ●地域別出動件数
●地域(消防機関別)出動内訳 ●対応患者疾病分類内訳 ●外因性(原因種別)
●未出動事案 ●搬送形態 ●救急現場出動内訳
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医師紹介
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- 部長 田中 啓司 (たなか けいじ) 卒年1990
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専門分野
・救急医療
・外傷
・災害医療 -
取得資格
・日本救急医学会 救急科専門医・指導医
・日本航空医療学会 認定指導者
・日本整形外科学会 専門医
・日本DMAT隊員統括
・JATECインストラクター
・エマルゴシニアインストラクター
・臨床研修指導医
・医学博士 -
所属学会
・日本救急医学会(評議員)
・日本航空医療学会
・日本整形外科学会
・日本外傷学会(評議員)
・日本臨床救急医学会(評議員)
・日本災害医学会(評議員)
・日本交通科学学会
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- 副部長 岡田 邦彦 (おかだ くにひこ) 卒年1985
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専門分野
・救急医療
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取得資格
・日本救急医学会 救急科専門医
・日本航空医療学会 認定指導者
・更生医療指定医
・身体障害者福祉法15条指定医
・ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクター
・日本DMAT隊員統括
・JATECインストラクター
・JPTECインストラクター -
所属学会
・日本救急医学会
・日本航空医療学会(評議員)
・日本外傷学会
・日本臨床救急医学会
・日本環境感染学会
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- 副部長 渡部 修 (わたべ おさむ) 卒年1997
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専門分野
・集中治療
・救急医療 -
取得資格
・日本救急医学会 救急科専門医
・日本内科学会 認定内科医・指導医
・日本集中治療医学会 集中治療科専門医
・日本DMAT隊員 -
所属学会
・日本救急医学会
・日本内科学会
・日本集中治療医学会
・医療の質・安全学会
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- 医長 工藤 俊介 (くどう しゅんすけ) 卒年2009
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専門分野
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取得資格
・日本救急医学会 救急科専門医
・JATECプロバイダー
・ICLSプロバイダー
・長野DMAT隊員
・日本DMAT隊員 -
所属学会
・日本救急医学会
・日本集中治療医学会
・日本航空医療学会
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- 医長 荻原 淳 (おぎはら あつし) 卒年2010
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専門分野
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取得資格
・日本小児科医学会 専門医
・日本DMAT隊員 -
所属学会
・日本救急医学会
・日本小児科医学会
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- 医長 嶋崎 剛志 (しまざき たけし) 卒年2011
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専門分野
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取得資格
・日本内科学会 認定内科医
・JMECCインストラクター
・日本DMAT隊員
・長野DMAT隊員 -
所属学会
・日本内科学会
・医療の質・安全学会
・日本感染症学会
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- 医師 須田 千秋 (すだ ちあき) 卒年2008
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専門分野
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取得資格
・日本救急医学会 救急科専門医
・日本外科学会 外科専門医
・JATECインストラクター
・JPTECインストラクター
・ICLSインストラクター -
所属学会
・日本救急医学会
・日本外科学会
・日本集中治療医学会
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- 医師 澁谷 忠希 (しぶや ただき) 卒年2016
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専門分野
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取得資格
・日本救急医学会 救急科専門医
・JATECインストラクター
・ICLSインストラクター
・日本DMAT隊員 -
所属学会
・日本救急医学会
・日本集中治療医学会
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- 医師 宮村 保吉 (みやむら やすよし) 卒年2016
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専門分野
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取得資格
・日本救急医学会 救急科専門医
・JATECプロバイダー
・FCCSプロバイダー
・ICLSインストラクター
・長野DMAT隊員 -
所属学会
・日本救急医学会
・日本内科学会
・日本集中治療医学会
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- 医師 渡邉 茂也 (わたなべ しげなり) 卒年2016
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専門分野
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取得資格
・日本救急医学会 専門医
・JATECプロバイダー
・長野DMAT隊員 -
所属学会
・日本救急医学会
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- 救急科専攻医 佐藤 慶一 (さとう けいいち) 卒年2019
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専門分野
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取得資格
・ACLSプロバイダー
・JATECプロバイダー
・ICLSアシスタントインストラクター -
所属学会
・日本救急医学会
・日本集中治療医学会
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- 救急科専攻医 宿岩 有智 (やどいわ ありさと) 卒年2021
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専門分野
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取得資格
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所属学会
・日本救急医学会
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救急科
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紹介時のお願い
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当センターの体制について
●救急患者さんの受け入れ体制
佐久医療センターにおける令和元年度の救急車受け入れは3,232台。救急患者さんは7,801人でした。開院当初より減少していますが、入院の割合は増えています。
●昼間の救急体制
主に救急車、ドクターヘリ等で救急搬送されてくる重症患者さんを中心に救急科スタッフで対応しています。昼間の救急対応体制はしっかりと確立されています。
●夜間・休日の救急体制
救急対応の内科・外科医師2名、救命科医師1~2名、GICU 医師1名、研修医2名、その他に小児科医師1名・産婦人科医師1名などで対応しています。各科オンコール体制も確立しています。緊急手術や心臓カテーテル検査、緊急内視鏡や緊急透析などにも迅速に対応できます。
●ドクターヘリ
平成17年7月から県下初、全国でも10番目のドクターヘリの運用を開始しました。令和元年度は354件の出動がありました。信州大学医学部附属病院に導入された県下もう一機のドクターヘリと協力しながら長野県全体の救急医療の切り札として頑張っています。
●ドクターカー
医師が同乗し、当センターで研修している救命士とともに救急現場に向かいます。出動時間は昼間のみと限られていますが、臨機応変な対応で現場救急の切り札として継続運用しています。
●災害拠点病院
平成28年1月の軽井沢バス事故を受けて佐久地域全体の災害対応の見直しを行いました。『災害時のスイッチの入れ方』を消防機関とともに共有することができました。院内外での訓練には積極的に参加をして、いつ起こるかもしれない災害時に備えています。
令和元年10月の台風19号「令和元年東日本台風」災害では、DMAT(災害派遣医療チーム)を4チーム5日間派遣し、被災地で活動を行いました。