今回は、長寿社会を迎えて元気で生き抜く方法をお話ししましょう。私の住んでいる長野県の佐久地方は長寿でも有名な地域です。お地蔵さんにも「ぴんころ地蔵さん」が奉られ、合言葉はピンピンコロリです。元気で長生きをして、コロリと死を迎えることを願って手を合わせるのです。
 手前みそになりますが、JA長野厚生連佐久総合病院では60年前から「予防は治療に勝る」を掲げ、医療と健康管理活動を続けて来たことも、長寿につながっていると思います。古代中国で皇帝が、不老長寿のために若返りの水を探したりしたことはよく知られていますが、永遠の若さを求めることは無理なことだったのですね。われわれは、平等に1歳ずつ年を取るわけです。
 さて、ど与したら元気で長生きができるのでしょうか。こんな時に登場するつぼは関元(かんげん)、命門(めいもん)です。関元はおへそから指4本分下、命門ほおへその真後ろ細腰の部分にあります。今までは指圧やお灸(きゅう)を行いましたが、今回は違います。手のひらを思い切りこすり合わせて温かさを感じたら、関元に手のひらを重ねて当ててゆっくりと10回、腹式呼吸(鼻からゆっくりと吸い込みながら、おなかを膨らませて、次に口からゆっくり息を吐きながらおなかをへこませる)をしてみてください。次に手をこすり温かくなったら、腰の部分(命門)に同じようにしてください。
 この動作を7回行ってみましょう。下腹部と腰がポカポカと温かくなり、気持ち良さを感じます。これは気功療法の1つで、陰陽のバランスを取る優れた方法です。毎朝続けてやってみてください。明るい元気な1日になることでしょう。