今回は、ストレスが原因で起こる胃の痛みについて話しましょう。
 現代社会を生きて行くには、多かれ少なかれストレスはありますよね。皆さんはどんな時に胃痛になりますか。ある統計によると、30〜40代で多い理由は「仕事」「子どもの教育」「収入」「住宅ローン」「健康状態」。年齢が高くなるにつれ、健康や老後のことが心配になってくるようです。
 胃腸の働きは、自律神経がコントロールしています。自律神経は、自分の意思では調整することはできません。
 精神的ストレスがかかると、胃粘膜を健康に保っている血管が収縮して血行不良を起こし、胃を守るための粘液の分泌が少なくなります。結果的に胃酸が増え、胃壁が自家消化され、胃炎や胃かいようになるのです。
 東洋医学的には、ストレスは五臓六腑(ろっぷ)の中の肝が一手に引き受けると考えます。ストレスを受けた肝は、肝のエネルギーである肝気が増して暴れ始めるのです。この肝気が、隣にある胃に悪さをして粘液と胃酸とのバランスを乱し、急性胃炎・胃かいようなどを引き起こすわけです。
 こんな時に登場するつぼは「下かん(げかん)」「章門(しょうもん)」です。下かんは胃の痛みを取り、胃腸を強くして消化・吸収の働きを高めます。章門は、肝気の流れを良くしてストレスを解消します。全身の気・血・水の流れも整えてくれます。
 下かんは、おへその上指3本分の所に取ります。章門は腕を脇腹に付け、ひじを90度に曲げた時のひじの先端に取ります。刺激方法は軽く指圧をしてみてください。
 このほか、おなじみの足三里にお灸(きゅう)を試みてください。胃かいようの再発を繰り返すときはピロリ菌が原因のこともありますので、病院を受診してください。