今回は、背筋から入り込む風邪について話しましょう。この時期、薄着で歩いていて背筋がぞくぞくし、風邪をひいたことはありませんか。
 東洋医学では外からの邪気が体に入り込み、風邪の症状を引き起こすと考えます。邪気とは寒さ、風、湿気、熱、乾燥のこと。「ぞくぞく型」は、寒さと風が背中から入り込むのです。
 冬は寒さや風を避けて、ストーブやこたつに当たりますよね。風邪(風寒邪=ふうかんじゃ)も人間と同じで、人間の体の中で一番温かい場所を探しているのです。それが背筋です。
 背中には体を温める陽のエネルギーが流れる道があり、風邪は体に入る時に背筋にあるつぼ「風門(ふうもん)」をノックします。それが「ぞくぞく感」なのです。
 こういう時は、早めにつぼにお灸をしましょう。そのままにしておくと風邪は体の奥へと入り込み、臓腑(ぞうふ)を傷つけるのです。「風邪は万病のもと」という言い伝えは、そこから来ています。
 まずは「風門」。首を前に曲げると出る大きな骨がありますね。そこから2つ下の骨の左右、指2本分の所に取ります。次に「列欠」。手のひら側で、手首のしわの親指側から指2本分の所、骨の上にあります。
 おなじみの「合谷(ごうこく)」「外関(がいかん)」も加え、しょうが灸をしてみてください。合谷は、手の甲の親指と人さし指の骨の合わせ目にあります。外聞は、手の甲側で手首のしわ中央から指3本分の所です。
 お灸がない時は使い捨て懐炉を1時間程度、風門に当ててください。風邪の邪気も温かさに誘われ、風門から出て行きます。その後は、タオルなどを首に巻き風門への扉を閉めておきましょう。