日本臨床細胞学会関東連合会会長
佐久総合病院病理部長
石亀廣樹

 三巡目となる長野県開催の第24回日本臨床細胞学会関東連合会学術集会を北佐久郡軽井沢町で開催いたします。さわやかな軽井沢で皆様のお越しをお待ちしております。
この度の学会テーマを「実践的な細胞診を目指した新たなる試み」としました。初心に戻る意味で、特別講演の山科正平先生から微細形態学の展望や細胞の形態と機能発現に関するお話しをお聴きします。教育講演の演者には細胞診に役立つものの見方、考え方、対処の仕方を念頭に講演していただくようご依頼しました。シンポジウムTは信州大学と山梨大学のグル−プによる子宮頸部悪性腺腫の診断と臨床を取り上げます。シンポジウムUは10名の細胞検査士シンポジストが細胞同定や推定病変に自信のある所見を述べられ、専門の先生方からはコメントをいただきます。10症例はホームページからバーチャルスライドで見ることが出来るようになっており、会場では写真も展示します。ランチョンセミナーの演題はHPV検査と分子標的治療薬です。そして当日無料配布するハンドアウト誌には特別講演を含めた多くの演者の原稿を掲載いたします。
一般演題のポスターセッションに予想を大幅に上回る演題応募がありました。ありがとうございました。ポスターセッションの時間をしっかり確保するために、急遽当初の学会開始時刻を10分早めて、9時10分開会とします。
また同一会場で、「命を奪うがん細胞をみつめてみよう」のテーマで、がん検診の啓発と細胞診の広報活動を役割とする市民公開講座を軽井沢町後援で設けます。
 さて平成22年度の診療報酬改正で細胞診断料が新設されました。会員の皆様には今まで以上に細胞診に割く時間が増えているのではないでしょうか。また、これから増えるのではないかと思われます。今回の企画が日常の実践細胞診に少しでも役に立つことを願っております。
 例年9月の軽井沢は人出も一段落して、落ち着きを取り戻します。時間をみつけてショッピングや旧軽井沢などを軽装で散策しては如何でしょうか。会場には初秋の味覚やガイド小冊子も用意いたします。なお、連休の初日にあたり、日中の時間帯に会場周辺の道路は大変な渋滞が予想されます。自家用車をご利用の場合は交通情報に注意してください。
 本学術集会の開催にあたりましては、支部会員はもとより多くの方のご援助とご協力を頂いております。筆を擱くにあたり、心より御礼申し上げます。